

基礎と土台の間にねこ(基礎と土台の間に挟む部材の総称)を挟んで隙間を設け、床下換気を行う工法をねこ土台といい、家屋の建築に広く用いられています。
現代のねこ土台の主流はプラスチック製のロングタイプで、旧来の様な通気性は無く、気密型ではカビの心配もあります。
エンプラUFO-E・ねこ免震パッキン・ねこ免震リフォームは、旧来の耐久性を取り戻した上に免震機能を付加した特許製品で、それを用いて基礎から土台への揺れの伝わりを小さくすることで新耐震基準を超える大型地震による家屋の倒壊を防ぐ―それがSMRCが提案する〝ねこ免震〟です。
目的 | 方法 | 揺れ方 | 価格 | 施工条件 | その他 | |
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耐震構造 | 震度6(300gal)まで倒壊しない強度を確保する | 耐震壁を強化する 耐震等級3は、基準の1.5倍の壁強度 | 1Fは震度通りの揺れ。 2Fは揺れが大きく、応答加速度が増す。 | グレードによりまちまち | 特になし | 耐震壁や柱等の過重に応じて バランスよく設計すると耐震強度は向上する。 |
エンプラUFO-E | 躯体に地震のエネルギーが伝わる前に摩擦とばねで免震 | 建物と基礎の間に設置 スライド効果で揺れを逃がす | 1Fから小さくゆっくり揺れ、応答加速度が小さくなる。 | およそ20〜50万円*2 | 特になし | 約100個のエンプラUFO-Eに分散し免震する 1製品では5mm程度の変位なので設備対策が不要 |
ねこ免震パッキン | 躯体に地震のエネルギーが伝わる前に摩擦とばねで免震 | 建物と基礎の間に設置 スライド効果で揺れを逃がす | 1Fから小さくゆっくり揺れ、応答加速度が小さくなる。 | およそ6〜10万円*2 | 特になし | 約100個のねこ免震パッキンに分散し免震する 1製品では5mm程度の変位なので設備対策が不要 |
住宅免震構造 | 地震の揺れを逃がして躯体にエネルギーを伝えない | 建物と基礎の間に積層ゴム、ローラなどの免震材 | 力を逃がした後、ゆっくり大きく揺れ、応答加速度が小さくなる。 | 500万円前後 | 軟弱地盤不可 | 数個に集中するため、およそ300mmの変位 設備対策と地震ごとのメンテナンスが必要 |
制震構造 | 制振材により、揺れや地震のエネルギーを低減 | 壁内にオイルダンパー、粘性ゴムなど | 1Fは震度通りの揺れで、2Fは揺れが大きく、応答加速度が増す。 ただし、1Fすべてを制振ダンパーにすると2Fは免震する。 | 40〜100万円 | 場合により要補強 | 壁倍率に算入されず、不要の壁が増える*1 木材と剛性が異なるため、偏芯しないバランスの良い設置が必要 大きな地震ではオイルダンパーのオイルが移動しきれないケースもある |
性能 | 偏芯・バランス | 家具の倒壊 | 総合評価 | |
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耐震構造 | 大地震には倒壊の恐れあり | 壁の配置に要注意 | 要転倒防止 | 大型地震には追加対策が必要 |
エンプラUFO-E | 震度5強で作動 300Gal免震、倒壊例無し | 問題なし | 要転倒防止*3 | 安価で免震効果大 木造の大地震対策に最適 |
ねこ免震パッキン | 震度6弱で作動 300~400Gal免震 | 問題なし | 要転倒防止*3 | 安価で免震効果大 木造の大地震対策に最適 |
住宅免震構造 | 震度4で作動 倒壊例無し | 問題なし | 家具の形状により個別対策 | 減震効果大だが高価 |
制震構造 | 木造壁に負担が多く 減震を期待できない | 壁の配置に要注意 | 要転倒防止 | 偏芯・バラバラ揺れ 木造には不向き |
*1 壁倍率に算入される制振壁に要注意。ゴム、ゲル材、金属等、異なる固有周期を持つバネ材を木造に混入させると思わぬバラバラ振動を起こします。木材で壁倍率を確保することをお勧めします。
*2 設計内容によって異なりますので詳細は各販売店にお問い合わせください。
*3 熊本地震では家具の転倒はありませんでしたが、メーカーで保障できることではありませんので、しっかりとした対策を行ってください。