平成28年(2016年)熊本地震
前震(M6.5:最大加速度1,580gal)と本震(M7.3:最大加速度1,362gal)と、いずれも阪神大震災を上回る大型地震が時間差で発生したことが、倒壊建物8,600棟を超えるような、大きな被害をもたらした、断層直下型地震。
特に、本震は振動周期が長かったので、前震でダメージを受けた建物が、ダメ押しの被害を受けて、損壊を大きくしています。
平成28年(2016年)熊本地震被害状況(2017年4月13日現在 内閣府発表)
死者 | 228人 |
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住宅の被害 | 155,902棟(全壊 8,697棟) |
非住宅の被害 | 11,446棟(公共建物439棟) |
震度7、2回の洗礼受けた摩擦ゲンシンパッキン「UFO-E」仕様住宅
内部
損壊の危険が高い施工途中の現場(益城町)。作業棚の機材、脚立などが倒れず、損傷は何一つなかった。
床下
黒いゴムバンドがいずれも破損、激しく動いたことが確かめられた。(ゴムバンドは作業性を良くするためのもので減震機能には影響なく、切れても補修の必要はない。)摩擦盤が数ミリずれているものもあるが、ほとんどがほぼ中央に戻っている。いずれにしても想定内の許容誤差であった。
UFO-E仕様住宅に損傷がなかったのはなぜでしょう?
「絶縁工法」と「減震力」が重要な役割を果たしていました。
絶縁工法
最も効果があったと思われるのはUFO-Eの絶縁工法。制震工法、耐震工法だけなら地震エネルギーがそのまま躯体に伝わり、構造が無事だったとしても壁の亀裂や瓦の脱落、家具の転倒などの被害が出た可能性が高い。
Wブレーキ機構により減震力を持続
UFO-Eは摩擦面の凹凸加工による「Wブレーキ機構」で摩擦力の低下を防いで減震力を持続し、土台のズレを許容範囲に抑えて減震する。
地震力が大きくなると減震力も大きくなる
UFO-Eは地震力(水平力)が大きくなると減震力(アンカーボルトの曲げ応力など)が大きくなる。熊本地震発生時、益城地区のUFO-E仕様住宅では60%以上の減震があったと推定される。
上記は平成28年(2016年)熊本地震発生後、当社が調査した結果の一部です。
熊本地震の調査についてはUFO-E熊本地震報告書をご覧ください。
東洋大学 理工学部 建築学科 教授 香取 慶一様
熊本地震での被災地、益城町で行った被害住宅と「UFO-E」が採用されていた熊本市内の複数の戸建て住宅の建物内部・外部を比較調査しましたが、「UFO-E」を使用した住宅は全くの無被害であったことが確認できました。また、施主様にインタビューした結果、住宅内部の揺れも想定より小さく、一方で周囲の「UFO-E」非採用の建物ではかなり大きな被害が出たことも伺いました。減震パッキン「UFO-E」を入れたことで確実に揺れが小さくなったことは確実であり、その有効性を示した格好の実例といえます。震度7の地震を2回立て続けに経験するという、まさに想定外の災害でも効果を発揮した「UFO-E」の実力に、いまさらながら感嘆しております。